ガードレールに爪が当たってしまった時のあの不快な感じ。あの音と、触感と、手に残るかすかな白い塗料。あの感じ。
朝からそれ。不快極まりない。何が指に触れようとその感覚が訪れる。布団をどかすのにも手は使えない。足で吹き飛ばした。立ち上がるのにだって手を使うことはできない。十本の指全てにあの感覚が訪れたら到底生きていける気がしない。
起き上がってからはずっとオペ前の医者みたいな感じになっている。第二関節を使えばいい、そう気づいたのは十分経ってからだった。
この日記も第二関節を使って打っている。