2022-06-01 6月1日 日記 雨が足元から舞い上がってくるような日だった。重力が反転したわけではない。そうだったら私たちは今中に浮かんでいるはずだ。空と地面が入れ替わったわけではない。そうだったら地球は平面のはずだ。 とにかく風が強かった。東から吹いてきた強風が、暖められたアスファルト上で上昇気流と化した。風は降ってきた雨を押し返し、私たちの顎を濡らす。 傘なんて何の意味もなかった。下から雨が降ってくるわけだし、そもそも下からの風は傘を吹き飛ばす。