それが詐欺であったとしてもりりちゃんが人の心を魅了したことが事実である以上、彼女が獄中で書き続けている日記に何か惹かれるものを感じることは至極当たり前だと思う。だから、それに対して「お前も”頂かれ”ちまったのかぁ??」などと揶揄することは無粋に思える。一度読んでみればいい。何か魅力的なものがあることはすぐわかるだろう。わからないのならそれはそれで黙っていてほしい。
4月20日の日記に
普通に生きてるだけ、私なりに生きてるだけ、それがあなた達には狂気とうつっただけ.
とある。
この世界はありとあらゆる発言で満たされているが、同じ発言であってもその背景によって重みが変わるということがよく起こる。上記の文がまさにそれだと思う。知っているのがニュースで報道されているだけの断片的な彼女の人生だけだとしても、この文章の重みは相当なものである。
先日NHKでルワンダ虐殺のドキュメンタリーをやっていた。ツチ族の虐殺を扇動したと言われる千の丘ラジオでアナウンサーをしていた男性はこう語った
「放送とはどんなに間違ったものでも必ず大衆に影響する。千の丘ラジオは武器だった。弾ではなく言葉で人々を撃ち殺したんだ」